水虫(足白癬)・爪水虫について
「足の指の間がかゆい」「かかとがガサガサする」
「爪が白く濁って厚くなってきた」
それは、**水虫(白癬菌による皮膚や爪の感染)**かもしれません。
水虫は、真菌(カビの一種)である白癬菌によって引き起こされる皮膚感染症です。自己判断での市販薬では治りきらず、慢性化や爪への感染に進行してしまうこともあります。
当院では、皮膚科専門医が顕微鏡検査により正確な診断を行い、症状に応じた外用薬や内服薬で治療を行っております。
水虫とは?
水虫は、白癬菌というカビの仲間が皮膚や爪に感染して起こる病気です。
多くは足に発症し、「足白癬(そくはくせん)」と呼ばれます。さらに爪に広がると「爪白癬(つめはくせん)」=爪水虫となります。
感染経路は、白癬菌がついた床(お風呂・ジム・スリッパなど)から皮膚に付着することで起こりますが、皮膚に小さな傷があったり、蒸れやすい環境が続くと発症しやすくなります。
水虫の主な種類と症状
1. 足白癬(あしの水虫)
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趾間型(水虫の代表的タイプ)
指の間が白くふやけ、かゆみや皮むけが起こる -
小水疱型(すいほうがた)
足裏に水ぶくれができ、破れるとかゆみと赤み -
角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)
かかとや足裏が厚くなり、粉をふいたようにカサカサ
→ このタイプはかゆみがないため見逃されがちです
2. 爪白癬(爪水虫)
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爪が白く濁り、厚くなり、ボロボロと欠けていく
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変色や変形により見た目にも影響が出ます
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足白癬が長引くと爪に広がりやすくなります
水虫の診断と検査
水虫とよく似た症状の皮膚病(湿疹や乾癬など)も多いため、正確な診断のためには顕微鏡検査が重要です。
当院では、皮膚や爪の一部を採取し、白癬菌の有無を確認する顕微鏡検査をその場で実施しております。
患者さんの状態に応じて、最適な治療薬を選択いたします。
当院での治療法
水虫は見た目が軽くても、治療には一定期間がかかる病気です。継続的に治療を行うことが大切です。
外用薬(塗り薬)
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白癬菌に効く抗真菌薬を毎日塗布
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足白癬では症状のない部位も含めて広めに塗るのがポイント
内服薬(飲み薬)
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爪白癬や重症例では内服抗真菌薬(テルビナフィン、イトラコナゾールなど)を使用
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飲み薬は数か月〜半年以上の継続が必要
※ 肝機能検査などを行いながら、安全に治療を進めます
生活指導
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足を清潔・乾燥に保つ(毎日の洗浄とタオルの交換)
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スリッパやバスマットの共用を避ける
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爪切りやヤスリの衛生管理
よくある質問(水虫についてのよくある質問)
Q1. 水虫はうつりますか?
A1. はい。**白癬菌がついたタオルや床を通じてうつる可能性があります。**ただし、皮膚のバリアが保たれていれば必ず感染するわけではありません。
Q2. かゆみがないのに水虫ってありますか?
A2. あります。かかとがガサガサするだけの角質増殖型は特に気づかれにくいタイプです。
Q3. 爪水虫は市販薬で治りますか?
A3. 爪水虫は市販薬では十分に浸透せず、改善が難しいため、医師の診察と治療が必要です。
Q4. 完治までどのくらいかかりますか?
A4. 足の水虫で1〜3か月、爪水虫で6か月以上かかることもあります。根気よく治療を続けましょう。
院長より
水虫は「恥ずかしいから…」と受診をためらう方も多いのですが、誰にでも起こりうる一般的な皮膚疾患です。
放置すると他の家族にうつったり、爪にまで広がったりして治療が長引くことがあります。
当院では、皮膚科専門医がきちんと診断し、わかりやすく説明しながら治療を進めます。
再発予防も含めてしっかりサポートいたしますので、まずは気軽にご相談ください。